タイル張り仕上げ|ひび割れ部Uカットシール材充てん工法(可とう性エポキシ樹脂)

ひび割れ部Uカットシール材充てん工法(可とう性エポキシ樹脂の場合)

外壁改修工事では、その仕上げの種類や劣化現象等の複合要因により、種々の工法が実施されていますが、当サイトにおいては標準工法として、4つの外壁改修工法を選定しています。

1.コンクリート打放し仕上げ外壁の改修
2.モルタル塗り仕上げ外壁の改修
3.タイル張り仕上げ外壁の改修
4.外壁シーリングの改修

こちらでは、タイル張り仕上げ「ひび割れ部Uカットシール材充てん工法(可とう性エポキシ樹脂)」をご紹介いたします。

工法のご紹介

1.改修範囲の確認

ひび割れ状況を確認し、改修範囲を決定する。

  • 確認は目視及びクラックスケール等による。
  • 改修範囲をチョーク等で明示する。

【使用する機材】

  • クラックスケール
  • スケール等

2.タイル撤去

ひび割れ部周辺のタイル張り仕上げを撤去する。

  • ひび割れ周辺をダイヤモンドカッター等で健全部分と縁を切って、損傷が拡大しないようにタイル目地に沿って切り込む。
  • タイル片は、のみ、タガネ等で健全部分への損傷が拡大しないよう、はりつ撤去する。
  • タイル撤去後に露出したひび割れを確認し、監督員に報告する。

【使用する機材】

  • 電動カッター等

3.カット

ひび割れに沿って電動カッター等を用いてU字型の溝を設ける。

  • 幅10mm 程度、深さ10 ~15mm 程度にひび割れの中心を外さないようにカットする。
  • ひび割れが曲がりくねっている場合は、直径のできるだけ小さいブレードを用いる。
  • Uカット後は切り粉の清掃を入念に行う。

【使用する機材】

  • ワイヤーブラシ
  • 刷毛
  • 圧縮空気等

4.プライマー塗布

プライマーを溝内部に均一に塗布する。

  • 被着体に適したプライマーを塗残しのないように塗布する。
  • プライマー塗布後、ごみ、ほこり等が付着した場合または充てんが出来ない場合は再清掃し、プライマーを再塗布する。

【使用する機材】

  • 刷毛
  • 補修用プライマーEP10、EP20

5.計量・混練り

可とう性エポキシ樹脂を製造所の仕様により、均一になるまで混練りする。

  • 主剤と硬化剤を正確に計量する。

6.充てん・仕上げ

可とう性エポキシ樹脂を充てんし、平滑に仕上げる。

  • コーキングガンのノズルをUカット溝に当て充てんする。
  • 充てん後は、へらで押さえ、下地と密着させて表面を平滑に仕上げる。
  • 補修部の上に仕上げ塗材、塗料等を施工する場合は、充てん後、可とう性エポキシ樹脂の表面にけい砂を散布する。

【使用する機材】

  • コーキングガン
  • パテベラ等

7.養生

シール材が硬化するまで適切な養生を行う。

  • 損傷、汚染等のないようにするとともに降雨等からも適切な養生を行う。

【使用する機材】

  • 養生用具等

8.清掃

充てん部以外に付着した汚れ等を適切な方法で除去し、清掃する。

【使用する機材】

  • ディスクサンダー
  • 皮スキ

9.タイル張り

撤去部にタイル張り仕上げを行う。

  • 下地モルタルと構造体コンクリート界面の浮きで撤去面積が0.25 m2程度以下の場合はタイル部分張り替え工法、0.25 m2程度以上の場合はタイル張り替え工法を適用する。

【使用する機材】

  • タイルエースPro

10.自主検査

注入状態を確認する。

(注)改修に際し、ひび割れ部の発生している仕上げ材に漏水、浮きがみられる場合には、仕上材をはつり撤去したのち、構造躯体コンクリート面に対して改修工法を適用する。
漏水、浮きが発生していない場合には、仕上材に対して直接改修工法を適用する。

【使用する機材】

  • 目視
  • 指触

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