家庭用 2021年10月20日

<DIYクリエイタースワロさんに聞く②> DIY人口急増! 不器用な初心者でもDIYを成功させる方法とは?

~スワロさん考案:初心者向けレシピのご紹介~

SNSやYouTubeを見ていると、DIYで自宅をすてきな空間に変身させている投稿をよく見る。「リノベーションは自分でDIY」という人も増えているようだ。確かにDIYができれば業者に頼むより費用を抑えられるし、自分のイメージ通りの空間になれば喜びもひとしおだろう。

しかし、DIYをしたことがない初心者や不器用な自覚がある人は「興味はあるけれど、失敗の予感しかしない」と及び腰になってしまう。初心者や不器用な人でも失敗しないコツはあるのだろうか。DIYクリエイターのスワロさんに話を伺った。(取材・文 菅野りえ)

スワロ
インテリア空間デザイン、スタイリング、テレビ撮影、監修、執筆などフリースタイルにて幅広く活動中。
予算100万円で自身が住む自宅をフルリノベーション。古材、流木などを使った家具作りが話題となり、さまざまなメディアにて取り上げられている。
幼少期から物作りが好きで、何でもまず作ってみる、やってみる精神。
そんな好きが高じて、趣味から現在のお仕事に発展!

スワロDIYちゃんねる

DIYでおうち時間がもっと楽しい! DIY人気が急上昇

日本DIY・ホームセンター協会の調査によると、ホームセンターの店舗数は毎年右肩上がりの曲線を描きながら増えている。一方で売上高は2005年以降横ばいだったが、2020年に急上昇。それまで毎年約40,000億円弱を推移していたが、コロナ禍の2020年に初めて42,680億円を記録し、4兆円の壁を突破した。

これは、DIYをする人が増えたためだろうか。DIY人口やDIYをする人の層にも変化があったのかをスワロさんに聞いてみた。

私がDIYを始めた7~8年前(2015年頃)、DIY人口の多くが女性でした。DIYをする男性が増えてきたのは最近で、女性が作ったブームに男性が乗った印象です。けれど、まだまだ女性のほうが多いように感じます。2020年はコロナ禍でおうち時間が増え、多くの人がDIYを始めたようです

では、DIYをするのはどのような人なのだろうか。

DIYをしている人の多くが、30代から50代の大人の女性です。DIYをやるにはある程度の費用が必要。大人になりお金に余裕が出て、さらに、自分のいる空間をもっと心地よく、好みのスタイルに変えたいと思う女性がDIYに取り組んでいます。それに男性も加わるようになったのです

スワロさんの自宅は家電以外のものはほぼ手作り。統一された空間が広がっている。

女性と男性では、見ているもの、作りたいものが違うとスワロさん。

女性は見た目重視のきれいな空間を作ることを目標とし、DIYで壁紙や床を変える。一方男性は実用性重視。テーブルや椅子を作るといった大工仕事を好む。作るものも、女性は家の中で使うもの、男性は屋外で使うものと分かれるそうだ。

「不器用な初心者でもDIYできる?」スワロさんに相談してみた

DIYに興味はあるが、文房具程度の道具しか持っておらず、超不器用な筆者。スワロさんの自宅を飾るDIY作品を見ると賞賛と憧れが沸き上がるが、自分でこれができそうな気はまったくしない。

DIYって難しくありませんか?

顔
スワロさん

自分のスキルに合っていないものを作ると難しいですが、最初は初心者向けのものから始めて、ステップアップしていけば難しくありません

ー初心者向けにはどのようなものがあるのでしょうか

顔
スワロさん

文房具や100円ショップにあるもので作れるDIYがおすすめです。作った達成感が味わえるだけでなく、見た目も悪くありません。もし失敗しても、材料費がかかっていなければ小さなダメージで済みます。私なんて最初はペーパーナプキンです。『自分で作って完成させる』のがDIYですから、最初はそれでいいんですよ

ーなるほど! 難しく考えて、自分でハードルを上げていたようです

顔
スワロさん

私がお客様と空間デザインを考える上で大切にしているのは、おしゃれなことと便利なことの2つ。両方が共存するよう、常に心がけて提案しています。初心者の方だと、何がおしゃれで何が便利なのかもわからないことが多いのですが、皆さん『こういう風にしたい』という希望がありますから、それを見ながら『もっとこうしたら』『こういうアイデアもありますよ』と提案し、おしゃれで便利を目指します

心掛けているのは「おしゃれ」と「便利」の両立

おしゃれだけだと、そのうち「使っていない」「邪魔」だと不要になるかもしれない。実用的なだけでも、「もっとすてきなものに交換したい」と思う可能性が大きい。けれど、おしゃれで実用的ならDIYで作ったアイテムと長く暮らしを共にできそうだ。

DIYの極意に、また一歩近づいた。

DIYをはじめるその前に! ~準備編~

まずはDIYをするにあたり、何を用意し、何に注意すればいいのかをスワロさんに教えていただいた。

最低限必要な道具

  • スケール・メジャーなど測るもの
  • 鉛筆
  • 釘・ビス・接着剤など接着するもの
  • マスキングテープ

この基本セットは何をするにも使う道具なので最初から用意しておくと良い。どれもホームセンターや100円ショップで簡単に揃えられる。

材料

材料は、ホームセンター、100円ショップ、ネットショップで探そう。

  • ホームセンター:しっかりした木材や本格的なビスなどのほか、安くたくさん買いたいときに
  • 100円ショップ:リメイクシート、タイル、小さな木材、小さなビスや釘
  • ネットショップ:DIY専門のネットショップには初心者向けの安いセットがあり、そのセットだけで作れる。

作りたいものにもよるが、ほとんど道具を持っていない初心者は、まずDIY専門のネットショップを見てみよう。初心者向けのセットがあれば、そのセットだけで完結できる。材料探しで疲れてしまったり、作り始めてから「あれがない」という事態に陥ったりせずに済むのはありがたい。

さらに便利に作業をするために、あると良いもの

  • クランプ:接着して抑えて置ける道具。100円ショップやホームセンターで購入可能。1人で作業するときは抑えてくれる道具があるととても便利。
  • シート:100円ショップで買えるレジャーシートでOK。床が汚れない。

クランプシートは、スワロさんのDIY動画でもたびたび登場する

スペースの確認

最低でも完成品の大きさの2倍の広さが必要だ。作業に使わないものは片づけておこう。

十分なスペースをとって作業することはとても大切!

注意すること

安全第一。ケガをしないことに細心の注意を払おう。釘やトンカチを使う場合はケガのリスクがあるため、事前にネットなどで「どういうことをすると危険なのか」を調べておくこと。

スワロさん考案「不器用な初心者でも作れる」レシピを公開

さて、ここまで話を聞いてすっかりDIYに興味が湧いた筆者も、DIYに挑戦することにした。筆者の自宅には本棚がなく、デスクの上にただ本を並べている、そして、たまに本が倒れている。前々からブックスタンドが必要だと考えていた。

筆者の自宅机

ただ前述した通り、DIYの経験はほぼゼロ。道具も持っておらず、しかも不器用だ。そんな筆者でもブックスタンドが作れるだろうかとスワロさんに聞いてみた。

するとスワロさんは「作れますよ!基本的に100円ショップで買えるものだけで作れるブックスタンドにしましょう」と明るく請け負って、レシピを考案してくれることになった。

さらに、不器用な人でも簡単に作れるよう、釘やトンカチを使わず接着剤だけで作れるレシピにもしてくれた。

……考案中……

接着剤は簡単に使え、ビスや釘、トンカチなどの道具を一切使いません。切るのも苦手、道具もなにもない。でもDIYをやりたいという人におすすめです」とスワロさん。音がしないので、隣近所を気にせず好きな時間に作業ができるのもメリットだ。

スワロさん考案ブックスタンドの設計図

こちらが、スワロさんが考えてくれた「不器用な初心者でも作れるブックスタンド」だ。

初心者がDIYで作れるのかと思うくらいにかわいらしくおしゃれだ。確かにとてもすてきなブックスタンドだが、「本当に私が作れるのだろうか?」という疑問がよぎる。

いやいや、せっかくスワロさんが考案してくれたレシピだ。しかも、筆者待望のブックスタンド。

挑戦してみよう!

ひと手間追加で完成度が爆上がり、「DIYってすごい!」

ラフを見たときは怖じ気づいたが、やってみると「超カンタン」だった!

というのも、材料は全て100円ショップで売られている「半完成品」。それを接着剤でくっつけていくだけなので、全然難しくない。不器用な大人はもちろん、子どもでも作れそうだ。

材料は100円ショップで買える小箱と接着剤!

1人で作業をする場合は、クランプで接着剤を塗った面同士を挟んで固定するとやりやすい。接着剤が乾く前に動かしてズレないよう注意が必要だが、今回使用したスーパーXデュオ1分でくっつく強力接着剤なので、待つ時間も短くラクチンだ。

接着剤をつかって箱を積み上げていくだけ!

スワロさん考案レシピのDIYは、接着剤でボックスを板に貼るだけでは終わらない。なんと最後にカラーニスで塗装をする。

「そこまで」と思ったが、ニスを塗ることで全体に統一感が出る。バラバラの部品を寄せ集めて作ったブックスタンドが、ニスで色と質感を合わせることで「組み合わせて作ることを前提に用意された部品による作品」に見えてきたのだ。このひと手間が「より完成度の高いDIY」をするためのコツなのだと、やってみて初めて理解した。

こうして「自分で作り上げた成功体験」と「ひと手間かけたからこそ得られた、満足感」の積み重ねで「より良い作品を作るためには、もっとこうしたら」という「DIY脳」を作っていくのかもしれない。

完成!

それにしても、この完成したブックスタンド、本当にとてもおしゃれ。

本以外にも部屋にある小物やコスメ、雑貨をかわいらしく飾りながら収納できる。自宅に「私だけの、私らしい空間」が出現だ。

DIYってすごい!!

初心者が、最初からスワロさんの自宅のような空間を作るのは難しい。しかし、室内の一角を少しずつ「自分の描く、理想の空間」にしていくのは、そんなに難しくない。

↓詳しい作り方はこちらから↓

そしてこちらもスワロさん作。割りばしと接着剤で作る「サンバーストミラー」

コツは、「より完成度を上げるためのひと手間」を面倒がらずに加えること。それだけで完成した作品の見映えが3倍、いや10倍くらいは上がる。そのうち、そのひと手間が「当たり前のこと」になれば、さらに完成度の上げるための「別のひと手間」に気付くようになり、より魅力的な作品が作れるかも。

きっとその先に、スワロさんの自宅のような空間があるのだ。

一筋の光明に照らされるよう、DIYにハマった先が見えた気がした。


ライタープロフィール
菅野りえ
旅と取材が好きな半ノマドのライター。
医療、美容、サブカルチャーなど執筆領域は多岐に渡る。畑を借り、無農薬野菜の栽培にチャレンジ中。ベジタリアン。


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