接着剤の基本3.固まるのも大事。

次に大事な共通ポイントは、固まるということ。
先ほどの話の通り、「固まった=くっついた」ですから、塗ってはりあわせた後には、きちんと固まることが重要です。

固まるにはいくつかの方法があります。それを理解するには、先ほどの「最初から固まってたら塗れない」話を思い出してみましょう。
固まるのは重要なんだけれども、塗るために最初は液状である必要があるので、色々な方法で「わざわざ最初は液状にしてある」と考えるとわかりやすいと思います。

その「液状にしておく」ための色々な方法を見ていきましょう。
主なものを4パターンほどご紹介します。

ひとつ目は、「何かに溶かしておく」方法。水とかシンナーとかですね。
この場合は、塗った後、水やシンナーが揮散することで、固形分が残って固まります。
ですから、このタイプの注意点としては、固まった後は、体積が塗った量の半分くらいに目減りしてしまう点があげられます。
(専門的な用語では、溶剤揮散形やエマルション形といいます。)

ふたつ目は、「2つに分けておく」方法。主剤と硬化剤の2つに分けておくんですね。
これを一つに混ぜることで、固まります。
混ぜるという作業を面倒に感じる人もいるかも知れませんが、好きな量を好きなタイミングで混ぜる=固めることが出来るのは、思いのほか便利なことでもあります。
(専門的な用語では、二液混合硬化型といいます。)

みっつ目は、グルーガンの様に、「冷やされて固まってる」タイプ
使う時に熱して液状化することで、塗ることが出来るわけです。
熱して液状化したタイミングで塗って、それがまた冷えることで固まります。ローソクを立てる時にも同じようなやり方をしますね。
(専門的な用語では、ホットメルト形、または、熱溶融形といいます。)

最後は、「何かを遮断しておく」方法。湿気とか紫外線とか、どこでも空気中にある様なものに触れると固まるというタイプです。
容器の中では、湿気や紫外線から遮断されていますから液状を保っていますが、容器から出して、湿気や紫外線などに触れると、それらに反応して固まります。
この方法は、先ほどの2つに分けておく方法の応用編ともいえます。分けてある一方が空気なので、接着剤としては1液で済みますし、混ぜる必要もないという、使いやすさに優れています。
また、同じ1液タイプと比較しても、シンナーに溶かしておく方法と異なり、シンナーのニオイも気にならないし、塗った量も目減りしないし、グルーガンのような熱源も要らないというメリットがあります。
(専門的な用語では、化学反応形といいます。)

いずれにしても、何らかの方法で固まるわけですが、そもそも最初が「液状じゃ無いと塗れない」から、液状を保っておく何らかの魔法がかかってるんだと思いましょう。どんな魔法がかけられているのかによって、魔法の解き方、つまり、硬化方法(固まり方)が違うんだなぁという話です。

で、どんな魔法がかかっているのか、その解き方については、必ず説明書に書かれてありますから、そこをきちんと読むのが大事です。
たとえば、水やシンナーが揮散して固まるということは、水やシンナーの抜け道が必要ということです。金属同士を貼り合わせたら、抜け道が無いので、いつまで経っても固まらないということになります。湿気に触れさせて固まる場合も同様ですね。空気の通り道があるかどうかが重要だったりします。

「きちんと塗れて」「きちんと固まる」と、「くっつく」わけです。
接着剤がモノの表面に馴染んで、それが固まって馴染んだ状態がロックされるから、馴染みっぱなし。この状態を私たちは「くっついた」と言ってるわけです