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接着基礎知識
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接着とは「接着剤を媒介とし、化学的もしくは物理的な力またはその両者によって二つの面が結合した状態」と定義されており、その化学的もしくは物理的な力とは、以下の3つに分類されています。
機械的結合とはアンカー効果や投錨効果ともいわれ、材料表面の孔や谷間に液状接着剤が入り込んで、そこで固まることによって接着が成り立つという考え方です。木材や繊維、皮等の吸い込みのある材料の接着を説明するのに有効です。
化学的相互作用とは、接着剤と各被着材が、原子同士で互いの電子を共有することによって生じる共有結合のような、化学反応によって結合することによって接着が成り立つという考え方です。
物理的相互作用とは分子間力やファンデルワールス力といわれるもので、接着剤と被着材の距離が非常に近づいている際に生じる接着剤の分子と被着材の分子との間の引き合う力をいい、接着剤の基本的な原理とされています。
接着剤は液状またはそれに近い流動状態で、塗られて固まることで接着します。その際、被着材は、表面が濡れ、その濡れの状態が固まることで接着されます。
接着剤を塗った際に、被着材の表面が濡れて良く馴染んだ状態、これを「ぬれ」と呼び、良く「ぬれ」ることが接着には不可欠な要素となります。
良く「ぬれ」たまま固まることで、馴染んだ状態がロックされ、「馴染みっぱなし」になった状態を「くっついた」と呼ぶわけです。
接着剤の被着材への接触角Θが90°以下の場合、「良くぬれた」状態とされ、親和性が高いと判断されます。この時、接着剤と被着材の距離は非常に近づいており、互いに引き合う力=「分子間引力」または「ファンデルワールス力」が生じます。
即ち「接着」とは、機械的な引っ掛かりや分子間力、原子間力によって成り立っており、そのどれかに原因を絞り込むことができない複雑さをもっています。
※ぬれについて、もう少しやわらかい説明をしているページはこちら。
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