2020年03月18日モノづくり

レゴジャパンのオフィスに遊びに行ったら予想以上の「遊び」が待っていた

こんにちは、ライターの石川と申します。1月某日、セメダインの中の人と一緒に、レゴジャパンのオフィスにお邪魔してきました。

左がセメダイン公式Twitterの中の人(以下、セメダイン中の人)、右が石川

先日公開したセメダイン号の記事はご覧いただけましたでしょうか。その後、あのセメダイン号がレゴジャパンさんの目に留まり、セメダイン一行のレゴジャパン・オフィス見学が実現。そこにレポート係として同行させてもらえることになりました。幸運…!

ちなみにこの看板、遠目に見るとモザイク画のように見えますが…

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実はすべて、ミニフィグ(レゴの人形)でできています。

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ほかにもレゴのウェルカム人形がいたり、なんといっても圧巻なのがこのジオラマ。

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もちろん全部レゴ製。こちらは日本で唯一のレゴ公認ビルダー、三井淳平さんによる作品だそうです。(レゴ公認ビルダーは現在世界で16人のみ!)

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ジオラマ自体も圧巻なのですが、さらに注目したいのがその足元部分。

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お堀のようになった部分に無数のレゴブロックが敷き詰められていて、来社したお客さんが待ち時間に遊べるようになっています。見るだけじゃなくて自分も手を動かして作ることができる。レゴのクリエイティブ精神を象徴するような待合スペースです。

掘ってみると誰かが作った力作の跡が

実はここだけでなくブロックは各会議室にも設置されていて、レゴ社員は会議中でもそのブロックで遊んでよいことになっているそうです。「遊び心を忘れない」といったマインド的な効果はもちろん、眠気対策にもなるとか。

レゴジャパンオフィスの深部へ

さて、ここまでは商談などでも使われる応接エリア。ここから先は、通常レゴジャパン社員しか入ることのできない、オフィスエリアに特別にご案内いただきます。

扉をくぐるとまず我々を迎えてくれたのは、こちらの巨大なメッセージボード!

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真ん中ではフォトコンテストが行われています。レゴジャパンの社員が撮ったサンタのミニフィグ写真コンテストの人気投票中。左右の縦長のスペースはレゴブロックになっており、社員のみなさんが自由に作品を作れるそうです。

そしてここで注目していただきたいのが、左側。

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なんとそこには、あのセメダイン号の姿が!!!

歓迎の意を込めて、この日のために、作っていただいたそうです。

嬉しそうなセメダイン中の人。見つけた瞬間、他の説明中にもかかわらず、思わず「うれしい…」と声が出てしまっていました

上部の接着剤チューブ型のスピーカーや、側面の絵まで緻密に再現。レゴといえば立体作品のイメージですが、こんなドット絵の表現もいいですね…!

そして次に目についたのがこちらの、個室ブース。

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海外とのテレビ会議が多いため、こうして外に音が漏れない/外の音も入ってこない専用ブースを複数設置しているとのこと。

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入ってみました。ただの防音の箱なのに、なぜよそのオフィスで入るとこんなに楽しいのか。自分でも驚くほどのいい笑顔です。

このブースのガラス面にもミニフィグの絵が描かれているのがわかるでしょうか。オフィス内は本当にいたるところがレゴです。

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壁面にはこんな風にレゴ満載のディスプレイ棚があったりしますし、ほかにも一角にあるこんな場所。

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ここ、おしゃれな休憩スペース。さすが北欧!(レゴの本社はデンマークです)といった感じですが、それよりも写真左上をよく見てください。端の方に見切れている照明、

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周囲を覆っているパーツがすべてレゴブロックなのです…!

さらにこちら

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個人ロッカーにも、ネームプレートとして小さなレゴを飾っている方が多数。

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集中スペースの案内をする人は体が細胞ではなくレゴでできています。(右の方です。左は今回ご案内いただいた寺門さん。体は細胞でできています。)

オフィスエリアの入り口では、こんなに巨大なレゴブロックのアヒルが、オフィスのセキュリティを守っています。

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このアヒル、じつはレゴブロックの創造性の象徴として、いろいろなところで使われているモチーフのようなのです。

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こちらは見学と合わせてレゴについてお話をうかがったときの資料です。
「この6個のパーツで、何通りのアヒルが作れるでしょうか?」

みなさんちょっと考えてみていただけますか。僕は「こういう問題はちょっと多めに答えた方が当たるから…200くらい?」と思っておりました。
答えは……

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きゅ、9億!!たった6個のパーツで9億のアヒルが作れるうえに、「以上」って、ちょっとまだポテンシャル残してるじゃないですか!
たった6個で9億とおりなら、レゴの基本セットを買うと500個とか1000個とかブロックが入っているので、あれで作れるものの総数たるや……という感じですね。けっして比喩表現でない、文字どおりの「無限の可能性」がそこにはあります。

そんなアヒルが、オフィス壁面にもさりげなく生息していました。黒いアヒルもかわいい!

白熱のアクティビティタイム

オフィス見学たのしそ~、みたいな軽いノリで行ったのに、気づけばレゴ・ユニバースの巨大さにすっかり飲み込まれてしまったセメダイン一行。この後さらに、我々をその魅力の奥へ奥へと飲み込まんとする、特別企画が用意されていました。

このアクティビティタイムでは3つのゲームが行われ、優勝者には豪華賞品が贈呈されます。

最初のアクティビティは、ミニフィグを作ろう!

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用意されたパーツの中から好きなものを選んで、レゴ社員のみなさんと一緒にオリジナルのミニフィグを作ります。

ハイエナのように群がるセメダイン一行。

このミニフィグ用パーツ、思った以上にいろんな種類があって面白いです。たとえば、

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ピザのかぶりもの!
「ピザの仮装パーティー」以外の使用シチュエーションが全く思いつきません。あるいは落雷を受けたピザが意思を持ってしまった、とかかな。

ここは斬新な組み合わせをしつつ、確実にウケを狙って一位を狙わねば……と考えた結果、ぼくが作ったのがこちらです。

出動前のサンタクロース(着替え中)

組み合わせのセンスが問われるこの競技において、単体でイロモノであるパンツでウケを狙うのは少し邪道な気がしましたが……しかし限られた時間の中ではベストを尽くしたつもりです!

一方、ほかの参加者は…!?

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・着替え中サンタ(筆者)
・テキサス第三中学校の出身なので、自分っぽいミニフィグを
・アメリカの破天荒ポリス、シンディ(セメダイン中の人)
・動物モチーフ
・ペーパードライバーなのでレーサーっぽく仕上げた

何がそうさせたのか、みんなどことなくアメリカンな仕上がりに。優勝争いとしては、急に登場した破天荒ポリス・シンディ(誰?)の唐突さ、そして嘘のプロフィールで虚構の自画像を作り上げたテキサスも強敵です。さあ審査員、勝利の行方は…!?

……と思ったら、実は勝敗を決めるのは2つ目のアクティビティからでした。勘違いで鼻息荒くウケ狙いに走ったことを恥じます…。

スロープジャンプ・レース

ここからいよいよ得点競技に入ります。このレースは、レゴで作った車をジャンプ台から飛ばし、その飛距離を競う競技。

社員の方による模範演技。遠くまで飛ばした人が勝ち。

これは難しい。飛距離を伸ばすには軽くするべきなのか、あるいは重くしてスロープを速く降りて勢いをつけた方がよいのか。文系出身者には見当もつきません。

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制作タイム。重さについてはどっちがいいか判断しかねたので、ひとまず空気抵抗を小さくすることを考えました。

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このバナナボート。流線形なのでは…!?タイヤ付けるとちょっとF1っぽくない?

これで左右方法に空気をかき分けつつ、前傾させて上にも空気を逃がし……

緻密な机上の空論の末、完成したのがこちらのマシンです。

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空気抵抗を抑えることにくわえ、後部におもりを積むことで、スロープ滑走中に後ろから押されるような効果が出て加速がつくのではと考えました。(いま冷静に振り返ると「そんなわけないのでは!?」という気がしますが…)

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そんなこんなで完成したマシンたち。それぞれ作戦はあると思われますが、「流線形かどうか」でいえば圧倒的に我がバナナボート号が群を抜いている。優勝、あるのでは…!?

いざ、実走です。

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あ、この時点で明らかに矢印のマシンに負けています。これは二位止まりか…。と思った矢先です。

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他のマシンがかなり僅差だったのを尻目に、頭一つ抜けてきたのが、この赤い車。結果、このマシンが優勝に輝きました。
形としては今回最も「ふつうのクルマ」でした。思うに、小さい車体にぎゅっと重量が詰め込まれていたのがよかったのではないでしょうか。(文系の分析なので間違っているかもしれませんが…)

というわけで筆者、結果としては3位に終わりました。

2位がこれだったのは完全に謎(セメダイン中の人・作)

リモコンカーレース

いよいよ最終決戦。リモコンカーを使ったレースです。

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こんなごついリモコンカーがレゴシリーズにあったのか!

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コントローラーはスマホ。こんな感じの画面で、右レバーで前進・交代、左のレバーがハンドルです。

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操作練習中。普通のラジコンと比べると動きがゆっくりなのですが、それがかえって楽しい。操作になれていない僕でも、障害物のスレスレを回避したりコース取りを考えたりと、考えながらコントロールすることができるのです。

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馬力はかなりあるので、その気になれば障害物をグイグイ押して無理やり突破することも可能。しかしスピードダウンになるので、これはいざというときの奥の手でしょう。

操作性がわかったところで、いよいよレース本番です!
レースはチーム戦。レゴの社員さんひとりと、ゲストひとりの2人組で、各1周ずつ走るリレー形式です。まずは筆者の出場する予選レースから。ここで1位になると決勝レースに進出です。

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一番左のボーダーの方がチームメイトのカイさん。車の上に赤ブロックが乗っているのが筆者チームです。
出足は接戦ですが右側の緑ブロックのマシンが一歩リードか。

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最初のコーナーは2位で通過。

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そのまま2位をキープしつつ一周。前方の緑チームに大きく差をあけられています。

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運転手交代、筆者が操作中です。一時オレンジにかなり接近されるも、相手が障害物に引っかかっているうちに次のコーナーへ

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障害物の間をスムーズに抜けて上機嫌の筆者ですが、実はすでに1位の緑はゴール済み!

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そのまま2位でゴールイン!!!

おもしろい!やはりここでもスピードの遅さが利いていて、ただ勢いだけでコースを回るのではなく、相手との位置取りの争いなど、細かいコントロール性ならではの駆け引きが生まれます。

ともあれ結果は2位。決勝進出ならずということになりました。残念…!

その後、行われた決勝戦、これもまた盛り上がりました。

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無理すぎる障害物を力技で押し切ったり

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時には敵同士、協力して乗り越える胸アツ展開も

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さらには途中でどんどん障害物が追加されていく鬼畜仕様

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最後の難関、人間障害物「腕立て伏せ

そして数々の難関を乗り越え、優勝したのは、セメダイン中の人でした…!

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2競技合わせての最終結果は、筆者が4位、そしてセメダイン中の人がなんと総合1位!

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中の人には、組み立てに週末丸2日を要するという超大作キット、「レゴ・テクニック 車両輸送車」が贈呈されました。

すっかり上機嫌で「私、これ乗って帰ります」と赤坂の街を走り出していった中の人

(嘘です、走りません)

その後、筆者もいろいろお土産をいただき、精神的にも物質的にも大満足で帰路につきました。あー、楽しかった!

レゴ遊びの可能性

おっと、満足感のあまり「楽しかった!」で記事を締めそうになってしまいました。
実はこれらのアクティビティ、必ずしもゲストをもてなすために考えられたものではないそうです。レゴの従業員は、毎月1回は社員一同で集まり、こうしたレゴを使ったアクティビティを楽しんでいるのだとか。また年に一度は世界中のレゴのオフィスが通常業務を休み、レゴブロックでとことん遊んで初心に帰る「LEGO Play Day」が設けられているそうです。

前半のオフィス見学では「レゴを使った造形の可能性」について思い知った筆者でしたが、後半のアクティビティでは「造形だけじゃないレゴ遊びの可能性」について再び思い知らされた形です。

そしていっぽうでセメダイン。昔からプラモデル用の接着剤が有名ですし、他にもいろんな種類の接着剤が、趣味や遊びのシーンでも活用可能です。

この2社の出会いが、セメダイン号のみならず、今度いろんなコラボレーションにつながっていけばいいなと思った次第です。

そのほかにも、レゴの創業者はデンマークの大工さんとか、実はタイヤの生産量はあのブリジストンを超えるかも、などなど、いろんな興味深いお話も聞くことができました。一日ありがとうございました!

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