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家庭用
2019年11月21日
3Dプリンターの造形物をくっつけよう! ~SLA編~
今回は高い安定性と高精細な造形性を誇る米国Formlabs社のデスクトップSLAプリンター「Form 2」の専用レジンを検証しました。
光造形方式とは
SLA(Stereo Lithography Apparatus)とも呼ばれ、光硬化タイプの液体樹脂に紫外線を当て、一層ごとに樹脂を硬化させながら立体物を造形する方式です。一層分の光硬化が済むと、テーブル(造形物が設置されている造形台)が垂直方向に移動し、次の層を造形します。高精細かつ表面の滑らかな造形物を作成することが可能です。
SLA造形物の表面
SLAで造形した樹脂は表面が滑らかと言われており、電子顕微鏡でもその平坦さが確認できます。ただし、光硬化樹脂は表面に未硬化樹脂が残る場合があるので、接着剤を塗る前にアルコール洗浄することをオススメします。
評価結果
スタンダードレジン
繊細かつ正確なディテイールを表現できる汎用レジンです。
使用プリンター:Form 2(Formlabs)
弾性多用途 (速硬化) |
瞬間接着剤 | 難接着素材用 エポキシ系 |
水性ウレタン系 |
スーパーX ゴールド |
3000多用途 | EP001N | ハイグレード模型用 |
◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
造形協力:Formlabs
エンジニアリングレジン(Durable Resin)
ポリプロピレン(PP)を模したレジン。割れにくく曲げに対して粘りのある材料です。
使用プリンター:Form 2(Formlabs)
弾性多用途 (速硬化) |
瞬間接着剤 | 難接着素材用 エポキシ系 |
水性ウレタン系 |
スーパーX ゴールド |
3000多用途 | EP001N | ハイグレード模型用 |
◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
造形協力:Formlabs
評価方法
- 破壊状態がCF・AFのいずれかで、接着強度が1.5MPa以上の場合/破壊状態がMFの場合 ⇒◎
- 破壊状態がCF・AFのいずれかで、接着強度が1.0MPa~1.5MPaの場合 ⇒○
※MF、CF、AFの解説はこちらからご確認ください
オススメ接着剤
多用途接着剤(速硬化タイプ)『スーパーXゴールド』
- 1本で様々な素材に使用できる
- 熱・水・ショックに強く”はがれにくい”
- 弾力をもって固まる”弾性接着剤”
- ニオイがしない
液の色:透明
動かなくなるまでの時間:1~2分
SLAで造形する樹脂は、アクリルをベースとする樹脂が多いです。最近、マルチカラーのみならず質感や物性を自由に選べるようになってきていますが、その場合、同じアクリルベースといえど、少しずつ成分が異なるそうです。
- 成分が異なる樹脂を接着する
- 物性が異なる素材を接着する
の両方を達成するには、多用途かつ弾性接着剤であるスーパーXゴールドが適しています。また、樹脂自体の材料強度があまり高くないため、材料にかかる外力を分散する意味でもスーパーXゴールドがおススメです。
その他の接着剤
- 瞬間接着剤「3000多用途」…すばやく接着したい時にオススメです
- 水性ウレタン系接着剤「ハイグレード模型用」…透明で糸引きがなく、ベタつかないため使いやすいです。固まる前であれば水拭きで拭き取れるため、美しく仕上げたい方にオススメです。
- 弾性エポキシ接着剤「EP001N」…2液混合タイプの接着剤です。強固に固定したい時にオススメです。
造形協力
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