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ものづくり
2026年08月21日
白線と靴が一体化された「下校無双靴(げこうむそうぐつ)」を作ってみた
下校無双靴(げこうむそうぐつ)を作りたい
白線の上を歩いて帰る。
もはや説明不要の“下校あるある”の一つですよね。親から教わるまでもなく、全児童が全自動的にあの行為をやってしまうのだからすごいものです。
子どもの頃から体格が小さかった僕は、白線と白線の間をうまく飛び越えられず、悔しい思いをしてきました。あれから数十年。大人になった今、こんなことを思いつきました。「白線と靴を一体化させれば、常に白線の上にいることができるんじゃ?」と。
「白線以外はマグマ」「白線の外にはサメがいる」などなど。子どもたちは思い思いの想像力でアスファルトをデンジャラスゾーンに仕立て上げていました。しかし、常に白線の上にいるなら一切関係ありません。すなわち、ハイパー無双下校。
子どもにとって“無敵”ほど胸をくすぐられるワードはないでしょう。そして、一緒に下校している友達からは羨望の眼差しを向けられること間違いなし。
というわけで今回は、そんな子どもたちが憧れる夢のシューズを作ってみます!
もう一度、白線下校をやってみる
さっそく工作に移りたいところですが……。
その前にせっかくなので、久しぶりに「白線の上を歩く」に挑戦してみます。撮影時間帯が夜なのは、僕がすっかり夜行性の人間になってしまったからです。
意外と難しいのね…!
あの頃は、もっと楽に歩けていた気がする。考えてみれば、小学生のころから体格も随分変わりました。衰えました。自分の中では白線のど真ん中を踏んでいるつもりなのに、体幹のブレで綺麗に進めません。
そうか…。白線歩きって、子どもに有利なゲームだったのか…。
鬼門だ。
初心者プレイヤーの多くはまず、ここで躓く。向こう岸の白線へ飛び移りたいところですが、さすがに間隔が広すぎる。
そうなると、右側に見える「T」を上手く使いたいところ。……いま、僕の中ではあの「T」が横にゆっくり動く足場に見えてます。
難しい…! 大人の跳躍力でも厳しいなら、子どもにとってはさらに無理ゲーでは? すごいな。キミたち、毎日こんなクソゲーに挑まされてるのか(別に挑まされてはない)。
お、
滅びゆく白線。
ここは怖いですね。ここは怖い。一気に駆け抜けないと足場が崩れていく。
爆弾(ボム)だ。
白線を進んでいく内に突如現れる小っちゃめのマンホール。これは僕の中で「ボム」でした。もちろん踏んだら残機が減る。
でも、こういうでっかいマンホールはセーフ。
白線下校は僕がルールだから。……みんなはマンホールの扱い、どうしてた!?!?
絶対回復ゾーンじゃん。
……いや、すみません。これはいま思いつきました。子どもの頃の僕が、この場所をなんと呼んでいたかは定かではありません。
それでも、数十分間の白線歩きを経た今の頭ではもう、ココは「絶対回復ゾーン」にしか見えないのです。だって、こんなん、ねぇ? どう考えても絶対回復ゾーン。
そんなわけで、久しぶりに「白線歩き」に挑戦してみました。いい感じに、当時の脳みそを取り戻してきた気がします。
そして同時に、「白線歩きはやはり難しい」ということを再確認。つまり、「下校無双靴」の必然性が強まったわけですね。では、制作に移っていきましょう。
下校無双靴、制作スタート
木材はホームセンターで購入。長さは100×15×2cm。
まだ制作前だというのに、「撮影後、この木の処分どうしよう……」「このサイズだと粗大ゴミか……」「有料券、買わなきゃな…」と、そんな心配が頭をよぎります。つまらない大人になりました。
木材をカッターやハサミで削っていきます
こうすることにより、「白線の塗装が剥げた感じ」を出せるんじゃないかと。
まぁ、引きで見たらそこまで大差ないんでしょうけど……。でも、ものづくりはこういう自己満足が大切だと信じたい。
色を塗ってきます
そしてようやく登場! セメダインの接着剤!
「衝撃や振動にも強い」「多用途」という点から、『スーパーXハイパーワイド』を選びました。公式サイトにも「迷ったらコレ!」と記載があったので、たぶん今回も大丈夫でしょう。あと、製品名があまりにも「小学生がつけた最強の名前」すぎたので。
接着面にセメダインを塗布
そして、約24時間乾燥させて……
下校無双靴、完成!!!!!
やったー!
下校無双靴を履いて無双下校をしてみる
視線を足元に降ろすと、完全に白線の上に乗っていることがわかります。すなわち、無敵。
マグマ……剣山……人喰いサメが徘徊する大海原……。
あの頃、僕たちはアスファルトという名のキャンバスを、さまざまなステージに変えてきました。が、この靴があれば一切関係ありません。すなわち、無双。この状態を分かりやすく視覚化すると…
唯一の懸念だった「板と靴が接着されなかったらどうしよう」も、この通り!
何度か足を上下に動かしてみましたが、剥がれる気配は微塵もありません。
無敵! 圧倒! 一人勝ち!
雑魚が!
とはいえ、デメリットもいくつかあります
スキー板を履いたまま歩いてるようなものなので、いつも以上に足を大きく上げる必要があります。つまり、クソ疲れる。
普段使わない筋肉を稼働させてるのが分かります。たぶん数日後に筋肉痛になる。無双の代償は、デカい。
あと階段にも弱い。
必然的に横の動きになるしかない。
あとグリコも弱い。機動力に欠けるから。
……あれ? なんか、弱点のほうが多い? あれ?
ハァ…ハァ…
【まとめ】子どもの憧れ「下校無双靴」を作ってみました
以上となります
というわけで、今回は“下校あるある”の代表「白線歩き」で無双するための靴を作ってみました。
「その一歩が無敵になる」
子ども用ランニングシューズのキャッチコピーみたいな言葉ですが、まさにこの「下校無双靴」にふさわしい謳い文句。キミはどこまでも行ける! どこまでもどこまでも!
もし子ども時代に、この靴があったなら……。僕は、グループの中でヒーローになれていたのでしょうか。あるいは、奇抜な靴を履いてきたヤベぇ奴として浮いていたのでしょうか。無双の代償はあまりにもデカい。
ていうか、大人になって久しぶりに「白線歩き」をやってみたら、なんか普通に面白いですね。童心に戻れた、とまでは言いませんが、少し懐かしい気持ちになった気がします。
僕たちはいつから、白線の上を歩かなくなったのか……。子どもの想像力はいつだって自由でたくましいものですが、大人になるにつれ「あの頃に戻りたい」と考えてしまう日が増える。そんな今日、この頃です。
帰ろう……
※今回の撮影は人通りの少ない道路・時間帯を選んで撮影しました。
<おわり>
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たかや:ライター。主にオモコロ、マイネ王スタッフブログなどで執筆。身の回りのモノを使った雑なコスプレや、アナログ工作記事を得意としている。工作のノウハウや知識、ちゃんとしたスキルがあるわけではないので、最終的には接着剤で強引にくっつけてなんとかしている。セメダインさん、いつもありがとうございます!
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