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ものづくり
2021年01月25日
小学生ロボコン2020|全国大会観戦レポート(低学年の部)
去る1月10日、日本全国のロボット好き小学生のためのロボットコンテスト「小学生ロボコン2021全国大会」が開催されました。予選大会を通過した24名が、優勝を目指して自慢のロボットを披露します。
コロナウイルスの影響により、今年の小学生ロボコンはオンライン開催となりましたが、令和の時代に合った熱い戦いが期待できそうです!
午前中は1~3年生までの[低学年の部]です。子どもたちの柔軟なアイデアと、それを形にするための試行錯誤にご注目ください。それではいよいよ、令和時代のロボコンが開幕です!
競技課題は?
今年の競技課題は『未知の頂への冒険』。
家の中のどこかに「スタート地点」と、そこから30cm以上の高さに「ゴール」を設置したコースを自分で作り、ゴール地点にロボットの接地面がすべて接地できたらゴールになります。
競技時間の2分間以内に、2回ゴールしたら競技終了です。審査員は1人につき10点満点の合計100点満点で、課題をクリアするための「独自のアイデアのすばらしさ」と「アイデアを実現できているか」を判断し、上位4人が決勝ラウンドに進出します。
パフォーマンス順とロボットの紹介
ここからは、予選ラウンドで披露された個性豊かなロボットたちを紹介していきます☟(・ω・)☟

第1ラウンド
赤コーナー:翔太さん(大阪府)
紙ストローを束ねたタイヤが4つ付いたロボットをつくりました。滑り止めには輪ゴムを使い、力強くスイスイと登っていきます。

青コーナー:晃芽さん(東京都)
てんとう虫を模した可愛らしい見た目のロボットです。ダンボールをむいた段差を利用して、コースとタイヤをつくりました。この凹凸がかみ合うことでキャタピラの要領でスロープを上ります。


第2ラウンド
赤コーナー:龍さん(千葉県)
ストローと輪ゴムだけで作った足を左右に4本ずつ備えた「トンボロボ」が危なげなく坂道を上ります。本でつくった階段、布とレジャーシートのスロープ、2つのコーナーを設けた長く、高いコースにも注目です。

青コーナー:博翔さん(大阪府)
サソリをイメージしたロボットです。平地では可愛い顔ですが、坂道を上る時には、顔が凛々しく変化します。「坂を上る」以外のギミックにもこだわりを感じる一台です。


第3ラウンド
赤コーナー:琳矢さん(兵庫県)
四つ足タイプのバッタロボットです。まっすぐ進むように、ストロー軸を竹ひごで強化してあり、直線時の安定性が非常に高く、100cmの坂道をものすごい早さで登ります。

青コーナー:光毅さん(兵庫県)
同じく100cmのスロープを上るだけでなく、バックで下ることに挑戦しました。3つのタイヤ、2つのモーターを持ち、バックや旋回も可能な操縦性の高いロボットに仕上げました。


第4ラウンド
赤コーナー:宏太さん(大阪府)
ふすまを作った上がり下がりの激しいコースに「ニコ丸くん」が挑みます。タイヤには輪ゴムが滑り止めとしてついており、高さ、長さ、角度を兼ね備えた道をものともせず突き進みます。

青コーナー:佑馬さん(千葉県)
アゲハ蝶を模したロボットです。走行の機構を利用し、移動とともに美しい羽根が羽ばたきます。ゴールに咲くお花に蜜を吸いに行くストーリーや、細部の装飾にも注目です。


第5ラウンド
赤コーナー:かのんさん(千葉県)
セロテープの芯とチーズの空き箱でつくった大きなタイヤが特長です。バックで降りることもできます。身近な材料を上手につかい、はやく、確実に進むロボットになりました。

青コーナー:諒弥さん(静岡県)
ツルツルの坂道をぐいぐい登れるロボットをつくりました。前輪はストローでつくった「腕」、後輪は「タイヤ」の2つの機構を準備し、まっすぐスピーディーに進める工夫が施されています。


第6ラウンド
赤コーナー:辰策さん(東京都)
「おそうじロボット」がテーマ。ただ30cmを上るだけでなく、街中の銀杏と雪をお掃除するというストーリーをもたせました。ブルドーザー式の腕で、障害物(雪・銀杏)を上手に集めます。

青コーナー:桜大さん(東京都)
シンプルな構造ながら、まっすぐ力強くすすむ姿が印象的なロボットです。前輪は爪をもった腕、後輪は段ボールで作ったタイヤです。輪ゴムを使うことでグリップ力をもたせ、大きく進みます。


第7ラウンド
赤コーナー:泰志さん(三重県)
シーソーの要領で課題をクリアするアイデアロボット!計算されたダイナミックに「倒れる」機構で、わずか6秒でゴールに到達します。想像をこえたアイデアに、審査員も驚きました。

青コーナー:航司さん(広島県)
レールを使って垂直な壁(200㎝!)を上ります。2つのタイヤがレールを挟み込み、すべり落ちることなく上まで駆け上がる、完成度の高いロボットです。上に到着すると、下に降りてこられるエレベーターが準備されており、コースづくりにも工夫が光りました。


第8ラウンド
赤コーナー:岳さん(大阪府)
車型ボディにこだわって制作され、さながら手作りラジコンの様相です。コースはクランクカーブが待ち構える2段階構成ですが、素晴らしいドライビングテクニックでスムーズに登頂しました。

青コーナー:智仁さん(東京都)
前方に車輪をもうけた珍しいデザインのロボット。滑らかな動作は勿論のこと、左右の車輪をしっかり固定するために「すじかい」が作られており、フレームの美しさが際立ちます。


第9ラウンド
赤コーナー:佑凛さん(千葉県)
自作ロープウェイに審査員が騒然となりました。緻密な重心調整により、落ちることなくロープを渡り、高さ2.2メートルの頂きを目指します。ゴールに到着後、着地する機構も準備されており、完成度の高いロボットとなりました。

青コーナー:秀将さん(岐阜県)
よじのぼりタイプの面白い構造をしたロボットです。輪ゴムを巻いたテープの芯を1つのモーターで回転させ、ポールをグリップし、摩擦の力をつかって1.8メートルまでよじ登っていきます。全国大会で自己ベスト更新です。


第10ラウンド
赤コーナー:湊さん(沖縄県)
段差に顔をぶつけずに進めるやわらかいボディを研究した結果、「グリーンイグアナ号」と名付けられました。進むときの背中の「しなり」もリアルで、段差・スロープをものともせず突き進みます。

青コーナー:藍さん(東京都)
ロープウェイスタイルでロープを渡るロボットです。ロープの上では非常に安定して走ることができ、ボディを揺らすことで、好きな位置でロープから降りることもできます。


第11ラウンド
赤コーナー:慈玖さん(鹿児島県)
シンプルで安定した走りが特長のロボットです。全国大会ではパワーアップして段差が登れるようになり、段差、くだり道、障害物など難易度の高いコースを完走することができました。

青コーナー: 福太さん(兵庫県)
四輪駆動のパワフルなロボットです。コースは、やわらかく引っかかりやすい布ですが、流石四駆と思わせる、力強い走りでゴールまで一直線に進みます。ゴールで待っててくれる恐竜たちも可愛い。


第12ラウンド
赤コーナー:智貴さん(東京都)
長距離走行にこだわった形状です。輪ゴムをつけた巨大なローラーが、転がりながら進みます。ロボットでコースを挟む機構にすることでコースアウトのリスクをなくし、165cmの高さまで登り続けることができます。

青コーナー:淳平さん(千葉県)
非常に難しい「足で進む」機構を見事に実現したロボットです。二足歩行で直進するだけでなく、舵機構をつけることで、方向転換しながら進むことが可能です。宇宙空間のようなコースと相俟って近未来的なデザインが目を引きます。


決勝ラウンド
決勝ラウンドに駒をすすめたのはこの5人!

予選と2分間のパフォーマンスタイムをフルに使って、愛機の更なる魅力をアピールしました。
表彰式
結果発表!
| 優勝 | 航司さん(広島県) | |
|---|---|---|
| 準優勝 | 佑凛さん(千葉県) | |
| アイデア賞 | 淳平さん(千葉県) | |
| 協賛企業特別賞 | 本田技研工業株式会社 | 辰策さん(東京都) |
| NOK株式会社 | 智貴さん(東京都) | |
| 株式会社Cygames | 佑馬さん(千葉県) | |
| 株式会社ソニー・インタラクティブエンターテイメント | 藍さん(東京都) | |
| パーソルR&D株式会社 | 秀将さん(岐阜県) | |
| セメダイン株式会社 | 泰志さん(三重県) | |
「30cm以上の高さに上る」という非常にシンプルなミッションに対して、次々と飛び出すアイデアの数々に圧倒されました。また、それぞれが持つこだわりを実現させるための試行錯誤が伝わってきて、見ている我々もとても楽しく、夢中になりました。
参加された皆さん、本当にお疲れ様でした!
これからもモノづくりを楽しんでくださいね♪

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